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GoogleMapsを見ていたら、なんだか不思議な道があった。


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三河湾、豊橋港の北に、会場に張り出す形で道路がある。しかもコーナーは直角だ。これはまるで沖縄本島の海中道路か福岡の海の中道のようではないか…ということでクルマで向かった。

ところが、すべて通行止めだった。見ると、どうやら嵩上げしているようだ。

幸いにも、ここをオーバーパスする橋があるのでその上から眺めた。

元の道路の形はわからないが、オフセットする形でコンクリートが盛り上げられ、横には養生の鉄板が敷いてある。

最初は単なる嵩上げかと思ったが、たった数十cmの嵩上げのために数年間も通行止めにはしないだろう。幸い、現地に説明があった。それによれば、これは耐震工事だ。まずは、いま鉄板が敷いてある部分を横方向に拡大する。次いで鋼矢板を鉛直方向に打ち込み、追ってその周辺および天をコンクリートで覆うという工事だ。まだ当分、通行止めのようだ。


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国道や都道府県道の標識には定型があるが、市町村道にそれがないのは『大研究 日本の道路120万キロ』(平沼義之著)にもあるとおり。先日、愛知・長野方面に行った際にいくつか見かけた。


●町道114号 タキノクチ山之神線(愛知県設楽町)
 
県道標識を流用したか。

設楽町は、国道の屈曲部が改良された旧道などにも、すべて律儀にこの標識をたてている。

●町道上郷線(豊田市)
 

豊田市なのに「町道」とあるのは、ここが旧稲武町であり、その表記が残ってしまっているのだろう。形状はありがちな長方形。

●村道3-211号線 智里東・奥富士(長野県阿智村)
 
「村道○○線 地名A・地名B」というパターン。「線」は数字の整理番号につく。

●村道19 大沢線(愛知県豊根村)
 
ヘキサならぬオクト、とでも言おうか、八角形の標識。


* * *

以下、おまけ。
●村道2-8号 開田村(長野県開田村)
  こちらは国道標識を流用。補助標識(→)も、色が違う。


●町道茂足寄上螺湾線(北海道)

1996年夏の北海道で見た、町道茂足寄上螺湾線。バイクは半年後に盗まれてしまった1台目のスーパーテネレ。


* * *


奥三河は、比較的、市町村道の表記に熱心なのかもしれない。


長野県下伊那郡根羽(ねば)村にある根羽郵便局…だった建物。いまは、ここ(根羽村役場近く)から少し離れたところに、きれいな局舎が建っている。

屋根は三角柱を横にしたような形をしており、その妻面に「根羽郵便局」と、郵政書体とは違う書体で「根羽」のみ掲示されている。「郵便局」ははずしたのだろうか。ほか、郵便局の外観を構成するすべてのものが撤去されているが、この壁色や機能性一辺倒の窓の位置などは、紛うことなき郵便局舎だ。

奥行きはそれなりにある。エアコンも装備されている。現在も倉庫のようになんらかの用途で使われていることだろう。


沼津から東名高速に乗ったことがある人は、見たことがあるに違いない。国道1号から沼津ICに登っていく途中にあるのが、この岡一色歩道橋だ。写真は交差する県道22号を西から東に向かうクルマの中から、信号待ちの間に撮ったもの。横着ですみません。

この歩道橋がおもしろいのは、四つの階段のうち三つが弧を描いている点だ。地図を見ても、そのためにスペースが確保されている。

目立たないスカイブルーに塗装されているのでつい見過ごしてしまいそうだが、かなりの意欲作なのではないか。



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米屋こうじさんによる、いままでになかった書き方の、「国鉄という仕事に携わった人の、人生の記録」+「カメラマン・米屋こうじ」の本。(画像は交通新聞社のサイトからのリンク)

私は個人的に米屋さんを存じ上げているので、そうなると「書いている米屋さんというのはどんな人なんだろう」という気持ちでは読めない。常に、米屋さんのおだやかで飄々とした雰囲気を文章に纏わせつつ読んだ。

前半は、「鉄道で働くということ」。国鉄に勤めていた親族に直接聞いた話なので、エピソードには事欠かない。キヨスクで勤め上げた母、電務区・電話交換手だった伯母、機関士だったその夫、鉄道公安官だった叔父、電気工事局工事事務だった叔父、そして駅長だった祖父。テレビドラマのような劇的な何かがあったわけではない。ただ、働いて、国鉄を動かして…という人びとの姿が描かれている。

後半は、米屋さんの鉄道趣味遍歴と鉄道カメラマンになるまで、そして「鉄道カメラマンとしての仕事」の話だ。米屋さんは私よりも三つ上、まあ、ほぼ同世代と言っていい、だから、小学生時代の話は、まるで自分と友人との話のように感じる。

早朝4時に「あけぼの」を見に行く小学生。一人旅の途中、勇気を出して車掌に話しかける小学生。「青春18きっぷ」をここぞとばかりに使いまくる中学生。山岳部に入ってキスリングに痛めつけられる高校生。そして写真の勉強をして社会に出て、広告写真家のアシスタントを経て真島満秀写真事務所に入り、若くして独立。

米屋さんは、『I LOVE TRAIN アジア・レイルライフ』(米屋こうじ/ころから)という写真集を出している。アジアだけでなく、ポルトガルでもたくさんの素晴らしい写真を撮られている。また、いつだか「ついにバイテン(8✕10インチのフィルムを使う大判カメラ)を買ったんですよ」ととても嬉しそうに話してくださり、信濃川田駅のベタ焼き…あれ、フィルムだったかな…を見せてくださったこともある。そしてまた、いつ頃からか、「米屋浩二さん」だと思っていたら「米屋こうじさん」になっていた。それらのことが、すべてこの本でつながった。

そして思うのは「あのとき米屋さんは笑いながら楽しそうにお話してくれたけれど、実はそんな表面的な話ではなかったんだなあ」ということだ。いや、でもいつもにこやかな米屋さんには、その楽しい面もまた事実だったのだろうなあ。

* * *

一つ、明記しておきたいことがある。「鉄道遺産」という言葉について、だ。本書によれば、2002年の「ニッポン鉄道遺産を旅する」という米屋さんと斉木実さんの連載において、交通新聞社の編集の方が造った言葉だそうだ。いつのまにか一般的な言葉になってしまった「鉄道遺産」、私は個人的にはバズワード、つまり「受取手によって解釈が異なってしまう言葉」だから使わないけれど、この言葉の考案者がわかった。もしシンクロニシティとして、同じ頃、別の人が使っていたとしても、それはそれだ。

いま40代の人には、軽く、かつ親近感を持って詠むことができる本だ。そして、読んだら、蒸気の『I LOVE TRAIN アジア・レイルライフ』もぜひ。


Asian Trains (米屋さんのサイト)
鉄道少年 (米屋さんのブログ)




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