「伝説の」と言っていい未舗装路がある。塩那林道。毎年のように崩れ、常に工事中で通行止め、といった塩梅だった道で、いまでは正式に「廃道化工事」が行われている。この道を、一度だけバイクで走ったことがある。1995年9月30日のことだ。
土日で、安ヶ森林道・塩那林道・大川林道から福島、米沢へと抜け、周辺の林道を走ろうと思った。会社に入った年、金などないのでもちろん全部下道だ。テントを積むのもめんどくさいので、キャリアにはシュラフと工具を入れたICI石井スポーツの28リットルデイパックひとつ。このデイパックは、確か1987年頃に登場した「夢の」大容量安価デイパックだったがその話はいずれ。 たしかこの年の『月刊ガルル』に、激しくガレている、でもスカイラインダートだ、というような記述で塩那林道の紹介が出ていたと思う。たしかに、スカイランだ。尾根を走る道なんて、なかなかない。しかも未舗装路だなんて。 通行止めが多いとは聞いていたし、当日は安ヶ森林道も路面を全面的に掘り返す工事で通行止め、引き返していただけにダメもとで行ってみると、ゲートは開いていた。とくに通行止めとは書いていなかったと思う。 意外にも路面は普通。新しく砂利を入れているようで、当時初心者といってよかった私には運転しづらい道ではあったが、まあ普通に走れた。クルマでも大丈夫な感じだった。いまでもここが未舗装で開放されていたら、どれだけ多くのライダーや四駆が入ってくることだろう。でも、維持できなかった道なのだ。 橋はこれだけの幅があった。2車線だ。 塩那林道を走ったのはこの時限り。友人の話では、1990年代末までは、ゲートが開いていて走れることもあったらしい。 バイクはTT250R。もともとオフロードバイクに乗りたかったのだが、1993年にこのTT-Rが登場し、そのスタイルに惚れ、やっと免許を取る決心をしたものだ。購入は1993年12月。以後、宗谷岬、納沙布岬、波照間島、与那国島までこいつで足を記した。しかし、1997年2月に自宅駐輪場で盗まれてしまった。いままた所有できるなら所有したいバイクだ。 写真はすべてコンパクトカメラとネガ。当時は「いちばん安いフィルム」を探して使っていた。だからとても色が悪い。一眼レフとフジのリアラを使うようになったのはもうちょっと後の話だ。 PR |
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