12月13日夕方、こんなツイートが流れた。
例の発言をした議員だったので(そのときはスルーしたのだけれど)「またこいつか」と思って取るに足らないみたいなことを書いてしまった。 東北新幹線と東海道新幹線のホームがこうなった経緯については国鉄時代のことから知っているし、元々、新幹線は速達型/各停型という運転系統で、仮に直通するなら速達型で青森→仙台→大宮→東京→新横浜→名古屋→京都→新大阪、のような形になる、と考えている(根拠はない)。だから、例えば福島→静岡、みたいな動き方をするには、仮に直通しても福島(やまびこ)東京(こだま)静岡、と乗り換える必要が出てくるので、直通するメリットを享受するには仙台→名古屋/新大阪、のような需要になるんじゃないか。その距離なら飛行機じゃないか、と考えていた。 だけれども、ちょっと数字が気になったので見てみた。閲覧したのは国交省が公開している「第4回全国幹線旅客純流動データの利用案内」である。2005年のもので、データの見方にはいろいろな注意点があるが、「①都道府県間流動表/出発地から目的地/交通機関別流動表/年間(平日・休日データ利用)」(H17_OD_2.xls)というものを使った。このデータは、かつて仕事でよく見ていたもので、各自治体が発表している数値と見比べたり、相対的な数値からいろいろ判断したりしていた。かなり重宝した数字である。 * * *
調べたのは、東北/上越新幹線エリアから、東海道新幹線エリアへの移動である。全部新幹線を利用しているとみなして以下の数字を書く。 excelファイルを作成したが、元の数値があるものを再配布していいのかわからなかったことと、そもそもこういうブログ形式では表組みをうまく掲載できないので、ここでは画像化した。(数値のみのexcelデータはこちら) 東北6県+栃木から、静岡県では1日1430人。中京圏へは1945人。京阪神へは1860人。滋賀・奈良・和歌山へは359人。締めて5595人。東海道新幹線は1編成あたりの座席が1323席なので、ざっと4本分ちょっと。これなら、1時間に1本くらい直通があってもいいんじゃないの? という気になってきた。同じデータから読み取る新潟県→東京は6540人/日なのだよ。 同様に、新潟・群馬から静岡県に新幹線を使う人は1日616人、中京圏へは904人、京阪神へは1121人、滋賀奈良和歌山へは178人で、合計2819人。東北方面からの半分だ。思った以上に大きい数字だ。 (2013年1月14日追記) 『須田寛の鉄道ばなし』(須田寛著)に数字が書いてあった。「東北・上越新幹線から東海道方面に行く人はOD値で9000人、これくらいの数字だから直通はしない」。というものだった。上記計算だと8414人。そう違わない。 * * *
ここに書いた数字は、条件も複雑だし、絶対値をすべて鵜呑みにされるとまずいと思う。東京→京阪神が年間863万人、1日2万3000人くらいにしかならない。私が知っている数値(年間3500万人、ただし往復)の半分だ。でも、相対的な数値の比率としては、ひとつの目安にはなるだろう。 こんな数字遊びよりも、国交省がこういうデータを持っているよ、ということをもっと広く知っていただければ幸いである。 専門家の方々で、もっときちんとした分析をお持ちの方もいらっしゃると思うので、ぜひご教示いただきたく思います。メールはめんどうなのでtwitterにてぜひ。 PR |
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