都心からもっとも手軽に行ける、アメリカン・ブリッジ製200フィート下路ピントラスが、この村田川橋梁ではないか。
歴史的鋼橋集覧のページはこちら。 場所はここ。 ここは川沿いに歩くことができるので(釣りをしている人がいるくらい)、至近距離で眺めることができる。さわることもできる。一見華奢なアイバー(下弦を構成する、◎==◎型の部材)が実は分厚い鋼鉄であるのを確認できる。 さてと。 道路が平行しているので、好きなように撮れる。だが、道路から見て西側にあるため、午後になると逆光になる。 上の写真は道路から撮ったもので、画面奥が蘇我側、左が市原側。蘇我側に踏切があるので、列車が近づくとすぐわかる。また、どこで入換をしているのか、ホイッスルもよく聞こえる。 この村田川橋梁は、典型的なアメリカン・ブリッジ製の200フィートプラットトラス。9パネルのうち中央3パネルの上弦が下弦と平行になっている。縦桁(枕木が乗る、長手方向の部材)が目立つが、いままで見てきた同型のトラスよりも目立つ感じがするのはなぜだろう。普通は見上げるのでアイバーに隠れて目立たなかったり、点検用の通路があるために目立たなかったところ、ここでは見下ろすので目立ってしまう…というところだろうか。 <比較1><比較2> 南側の支承と端部。八幡運河橋梁でも書いたとおり、元々は東海道本線の大井川橋梁上り線として1958年頃まで使われいたトラス桁を転用し、1963年にこの地で開通させたものである。よって、桁そのものの作りと橋台がマッチしていない。 端梁から端柱に延びる部材や、ピンに記したマーキングが気になる。ピンは塗装で塗り固められている。 さらに寄る。枕木の下部が縦桁にあわせて切り取られているのがわかる。逆凹型。橋台のレール受け部も凹型になっている。 そのまま端柱を見上げると、「ょ」のあたりに不自然にザラついた部分がある。ボルトの位置からしても、以前はここに銘板があったのだろう。対岸にも銘板はないが、どこへ行ったのやら。 ん? その銘板を留めていたボルト下部の左右にあるはずのリベットが、ボルトになってる? 目を降ろして端梁をふたたび。画像右下、縦桁下部のアングル材が、ほとんどボルト留めに交換されている。 真横から見るとこんな感じ。どうせなら全部交換すればいいじゃん…と思うが、リベットを撤去する作業がかなり大変だからか。 ピン結合部を見る。まずは第1パネルと第2パネルの間。下弦となるアイバーだけしかない部分だ。横桁がピンを避けている部分のカーブが美しい。 斜材がある部分はこうだ。1組の下弦材のアイバーの内側に、斜材が入る形になっている。ここで下弦だけの部分を見返すと、斜材が入るスペースにはスペーサーがかましてある。 横から見るとこう。ピンにはマーキングがある。 裏側に潜ってみる。こうしてみると、ピントラスの主役は断面方向の横桁であり、縦桁は横桁に接続されるサブキャラだというのがよくわかる。 西側から全体を。 塗装標記。 日暮れが心配だというのに30分もいてしまった。ピントラス万歳。 PR |
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