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一度しか通っていなくても、強く印象に残る道がある。2回目に通るとき、「あ、ここ!」と思う。北海道の国道38号、狩勝峠から延々2車線で下ってきた道路の空が広くなると、芽室の手前で4車線となり、壮大なスケールの下り坂が現れる。ここに来ると「十勝平野に入った」と感じる。
 
 
(カシミール3D+スーパー地形+地理院地図)

地形を見ると、扇状地に切り残されたローム台地の上を狩勝峠方面から走ってきた国道38号が、堀割で高度を下げて十勝平野に下っているのがわかる。「スーパー地形」で標高を読み取ると、台地上は標高112m、平野部は72m。実に40mも下っている。

対して鉄道は、御影から、芽室川に沿って徐々に高度を下げている。道路はまったくこのルートをとった形跡がなく、最初から、定規で引いたようにいまのルートを通っているように見える。これはまったくのあてずっぽうだが、帯広へのルートとしての狩勝峠は鉄道とともに開拓されたもので、元々は十勝川の舟運だった(初期の20万分の1地勢図の地図名は「帯広」でなく、河口の「大津」である)。狩勝峠からの道路は後から敷かれたため、当初からこのように直線的で大規模なものとなったのではないか。

 
(20万分の1地勢図「夕張嶽」昭和2年製版)

昭和初期でも、狩勝峠を越える道路はない。





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国道38号は、幾寅駅前で直角に曲がる。ここが好きだ。ただし、新得側から富良野側に向かう方向に限る。

新得から狩勝峠を駆け上がり、落合へ。根室本線に並行した、空知川の浅い谷を西へ向かう。幾寅の市街地が近づくと、両側に畑が広がる。そして、市街に入ると、こぢんまりとした古い商店が散見されたところでここに至る。直進すると、金山ダムとかなやま湖だ。

こうした、「幹線道路なのに、交差点で曲がる」というところがいい。ただし、華やかな街中ではダメだ。ここ幾寅駅前のような、いささかものさびしいところ、「なんでここ!?」と感じるところで曲がるのがいい。

冒頭で方向を限定したのは、右折すると、改めて南富良野町の市街地となるからだ。逆から来ると、華やかな町の途中で左折する、というシチュエーションなので、全然、こうした実感がない。国道38号は、北上するに限る。




北海道の十勝南部、大樹から厚内あたりの海岸沿いは、大規模な農業が展開する内陸部と違い、荒涼とした景観がずっと続く。とくに十勝川の河口あたりまでは、南から、ホロカヤントウ、生花苗沼、湧洞湖、長節湖などの潟が続く。いずれも釣り人が、どこからこんな数出てくるのかというほど集まる。

 
(地理院地図+カシミール3D)

湧洞沼から長節湖まで、破線と実線がある。GoogleMapsの衛星画像を見ても、クルマの轍はつながっているように見える。ただし1カ所、怪しいところがある。ここ、クルマの轍があるのだから、オフロードバイクならば問題なく走れるだろう、と思っていたところ、福田さんが下記のような動画をアップした。


これで、ますます行きたくなったので、行ってきた。

まずは、湧洞沼への道。
 
しっかりとした2車線。この先が行き止まりとは思えない。

 
ここは道道1051号。行ってみると、意外に海までは遠く、そして、考えてみれば当然なのだが、砂丘があって海がちょっと見通せない。写真は北東を向いたもので、左が湧洞沼、右が海。海には四駆が多数入っており、テントも多い。何を釣っているのかと思ってあとから検索したら、秋味。なるほど、多数の釣り人が来るわけだ。


Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA

360度写真を。

 
終端部。「行き止り Dead end」。

さて、引き返して、今度は長節湖のほうへ。
 
道道から入っていく。看板には「この先 未供用区間のため 通行できません 豊頃町」。バイクの轍がいくつか見えるので、安心して入る。

 
クルマの轍は、ところどころ深い砂のところがある。四駆とてフルタイムじゃないと厳しそう。そして1.7kmほどで、「終わり」と思われるところに出た。

 
この先で、細い川が海に流れ込んでいる。

 
 
バイクの荷物を下ろせば渡れそうだ。しかし、周辺には釣り人が10人くらいは見える。そんな中、排気系はノーマルだとはいえ、サンド路面ゆえにリヤを空転させながら走る…ということはちょっとできない。


また、足下の砂は、いましがたまで波が来ていたのではないかと思われるほどグズグズで、足を置いて体重をかけると3cmくらい沈む。おとなしく引き返した。

かくして湧洞沼から長節湖に抜ける試みは失敗に終わった。自転車なら行けるな。















『東名・名神高速道路の不思議と謎』『中央自動車道の不思議と謎』によせて
三遠南信道 渋川寺野IC 『東名・名神高速道路の不思議と謎』『中央自動車道の不思議と謎』によせて
三遠南信道 龍江IC『東名・名神高速道路の不思議と謎』『中央自動車道の不思議と謎』によせての続き。

国道256号と並行する、喬木と下栗を結ぶ県道251号を西から東に向かうと、巨大なループ橋が現れる。
 
三遠南信道の喬木ICだ。

 
なんというか…収まらない。

写真中央の下から左上に延びている直線は、未開通部分。上飯田・喬木富田ICとの間は事業中である。

 
その、未開通部分の橋。写真中ほどで、突然スパッと終わっている。


『東名・名神高速道路の不思議と謎』『中央自動車道の不思議と謎』によせて
三遠南信道 渋川寺野IC 『東名・名神高速道路の不思議と謎』『中央自動車道の不思議と謎』によせての続き。

三遠南信道が国道494号として開通している龍江IC(たつえ)~飯田上久堅・喬木富田IC(いいだかみひさかた・たかぎとみた)の龍江ICは、なかなかアプローチが困難である。ナビがないと無理、というレベル。

駅でいえば天竜峡駅の対岸にあたる龍江付近は住宅地で、そこから山の上に向かうのだが、県道237号には一切「龍江IC」への案内はない。ナビを頼りに、といってもナビは2006年の地図だしここ開通したのは2018年3月だしで、あくまでも自分の位置を確認しながらという意味だが、龍江郵便局の前の坂を登っていく。こんな道だ。
 
「抜け道」と考えればありうるが、ICに向かう道としては、ちょっと異例な感じがする、という感想に異を唱える方は少ないだろう。

 
道なりに行くと、緑の標識だ!…と思ったら「天竜峡IC」への案内だ。違う、行きたいのは龍江ICだ。同じ方向だ。

 
んー…。

 
と、道が開けて整備されたものになり、青看が現れた。「直進:国道256号 右折:三遠南信道矢筈トンネル方面」。なぜ「上飯田・喬木富田方面」ではないのか。地名として矢筈トンネルより「下」なのか…。

 
これが龍江IC入口。「龍江IC」の表示はどこにもなさそうだ。果たして「龍江IC」で正しいのだろうか。ここに青看があるが、ここは入口であり、出口ではない(出口は道路を挟んだ向こう側)。仮にここから出てくると、青看板には「右:国道256号」、つまりはいま来た道に戻る方向しかなく、左に行くと龍江や天竜峡に行ける案内がない。

 
ICを通り過ぎて振り替えると、電光掲示板とともに「龍江IC」と書いてある青看がある。でも、国道256号方面から龍江ICに来て、上飯田・喬木富田方面に行く人はいないのではないか…。

 
さらに登ると、三遠南信道の跨道橋がある。そこから見下ろすと、舗装がまぶしい。向かって右がいま来た道。この先、写真奥は西にあたり、工事中だ。



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