ふと思い立って、東武博物館に行った。なにがあると知っていたわけではない、東武鉄道のことは車両も含めてほとんど知らない。でも、車両に触れたくて。
国鉄5500形と同型の、東武鉄道B1形5号機。1898年、イギリスのベイヤー・ピーコック製。 東武の蒸気機関車の特徴は、弁装置がスチーブンソン式であることだと思っている。いくつか保存されている蒸機すべてそれだ。 国鉄の制式蒸機に採用されているのはワルシャート式弁装置。上下2段になっていて、「上」が蒸気室、「下」がシリンダーである。それに対してスチーブンソン式は左右になっていて、内側が蒸気室、外側がシリンダー。よって、一般的に蒸気機関車を蒸気機関車たらしめているメカニカルな心向棒や偏心棒、リターンクランクなどが、パッと見では存在しない。シリンダーから主連棒が1本だけ伸び、そのまま車輪を回転させているだけに見える。 ボイラーの下をのぞくと、弁装置が「内側」にあるのがわかる。写真左は運転室、右が先頭。運転室から伸びているのが逆転棒(車体右側にある!)、その先が逆転機。さらに先、ボイラーの下に枕木方向にある棒が逆転棒だ。 写真右下に2本並んでいるのが弁心棒。この2本がそれぞれ、蒸気室内のピストン弁を動かし、蒸気の供給をコントロールする。 逆転機横の油壺には、きちんと油が入っていた。フェルトもきれいだった。 写真は、左が運転席、右が前部。左のフォークが連結されているのが逆転機。 運転室内。逆転機が右側にあるがわかる。 右側。 この車両は、1日数回「SLショー」を行う。これがすばらしい。下からだが、車輪を回転させるのだ。つまり、スチーブンソン式弁装置が動く様を見れるのだ。 興味深いのは、シリンダー。車輪の側から逆にピストンを動かしているため、ピストンは実際にシリンダー内で空気を動かしている。そばにいると、ピストンの右で空気を圧縮して吐き出す音、左での音、と交互に聞こえる。ピストンが左右に動いているのがわかるのだ。 写真の下にはモーターで回転する車輪がある。このためのレールの切り欠きもなかなかすてきだ。 先に「油壺には油が入っていた」と書いたが、それは、弁装置全体を日に何度も動かすからだろう。そこには後から気づいた。 入場料200円。見放題。いい施設だった。 …なぜ動画を撮らなかったのだろう…!! PR |
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