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ジェイ・ダイナーの思い出(100系カフェテリア編)
ジェイ・ダイナーの思い出(100系カフェテリア編 その2)
ジェイ・ダイナーの思い出(コーヒー編)
ジェイ・ダイナーの思い出(大阪まで1日2往復する話)の続き。


当時のこだまは0系のY編成が主体だった。5号車にビュフェが入る編成だ。A車は1~5号車、B車が6~16号車を担当する。食堂長(男性)1名、キャッシャー(女性)1名、それにTCCのバイトが2名というのが所定だった。

こだまは、食堂車の班が二手に分かれて二列車に乗務する。本来は各人それぞれに職名があり、1班につき食堂長は1名しかいない。それぞれの職名を忘れたが、要するに本来の職名は別にして、チーフとレジ役となって乗務する。

バイトとしては、「ひかり」が実働6時間なのに対して「こだま」は実働8時間以上、一度に得られる額が多いためにこちらを好む人もいたが、総じて人気はなかった。こだまはそれほど混むわけでもないからか、東京営業所からはあまりうるさく「バイトを乗せろ!」とは言われなかった。バイトは一人しか乗務しないことも多かったし、バイトの人数が足りないときは、乗務させないこともあった。
* * *

さて、こだま。ビュフェがすべての基地となる。乗務すると、まずコーヒーを作るとともに、飲料を冷やすストッカー(水槽形の冷蔵庫)の電源を入れ、水と氷を入れ、飲料を冷やす。ビュフェのカウンターに販売物を並べ、ワゴンを仕立てて車内販売に行く。

ビュフェとはいうものの、私が乗り始めた1992年頃にはすでに、その場で調理して皿に盛って出すような料理はなかった気がする。カレーがあったかどうか。つまり「その場で弁当を食べたりコーヒーを立ち飲みしてもいい売店」でしかなかった気がする。とはいえ調理そのものができなかったわけではなく、食堂長(役)は包丁セットを持参していた。1992年頃は、まだサンドイッチとうなぎ弁当は車内調製をしていた。実際の調理はサンドイッチのキュウリを切る、挟んだパンを切る、くらいのものだったが、前掛けをキュッとしばって包丁を使う食堂長たちは、みな楽しそうに作業していた印象がある。機会があれば料理を作りたい、という雰囲気を皆が持っていた。

サンドイッチの具は、ハム、業務用玉子サラダ、レタス、トマト、キュウリなどである。これらを挟んで切ってパックして、調整日のスタンプを押してできあがり。地上で作っているサンドイッチよりも具のボリュームがあった。1993年ころからか、ハムが、一枚物のロースハムから、極薄切りを重ねたものになった。見るからにコストダウンだった。700円もするサンドイッチなのに。

うなぎごはんは、米はレンジでチン、うなぎはレトルトなので湯煎する。時間がない場合はうなぎもレンジで温めた。普通は片道で売れ残ったら廃棄するのだが、東京折り返し列車などではレンジでごはんごと温め直して再利用する人もいた。そうやって使い回された挙げ句に売れ残ったうなぎ弁当を賄いとしてもらって食べたことがあるが、二度もレンジで温めているためかうなぎは固くなり、食感が悪かった印象がある。

* * *

「こだま」はほぼ全駅で「ひかり」「のぞみ」を1~2本待避するので、各駅に3~6分ほども停まる。混んでるわけでもないので、暇な日など、よくホームに出てベンチに座って休憩した。いまのご時世では考えられないが、喫煙場所で一服してる仲間もいた。たまに駅のキヨスクでジュースや菓子を買ったりした。当時、各駅ごとにあった名物駅弁「新幹線グルメ」を買う人もいた。

1号車端または16号車端にワゴンを停めてホームに出ていると、通過列車を間近で見ることができる。はるか彼方にハイビームが見えると、一瞬で近づいてくる。まだ0系のひかりも多かった頃なので、4基のパンタが激しくスパークを飛ばしながらかっ飛んでくるさまはかっこよかった。

こうした、のんびりとした印象は、0系ならではだと思う。100系G編成では味わえない気がする。ましてや300系においてをや。

<関連事項>
ジェイ・ダイナーの思い出(遅延の話)
ジェイ・ダイナーの思い出(100系11号車多目的室)
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