以前、東北新幹線と東海道新幹線の直通に関する大雑把な数字という記事を書いたのだが、この11月に群馬県知事が「北陸新幹線の速達列車『かがやき』を高崎に停車させてほしい」という要望をしたという新聞記事をtwitterで目にした。新聞社のニュースも公開されているが、簡潔すぎるのといずれリンクが消滅するだろうから、ツイートを埋め込ませてもらう。
こういう議論にいつも欠けているのは「群馬→北陸需要はこれだけあるから、停めてほしい」という具体的な数字。これを、以前にならって「第4回全国幹線旅客純流動データの利用案内」の「鉄道」「自動車」の項目から、群馬県を出発地として富山・石川県を目的地とする流動を調べたところ(すべて県単位)、下記の数字が上がった。2005年という8年前の調査である点にはご留意いただきたい。この数字は逆方向も同一なので、片道に相当すると捉えて考える。 群馬→富山 鉄道 片道1万9000人/年(52人/日) 自動車 片道19万2000人/年(526人/日) 群馬→石川 鉄道 片道2万人/年(55人/日) 自動車 片道4万2000人/年(115人/日) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 合計 鉄道 片道3万9000人/年(107人/日) 自動車 片道23万4000人/年(641人/日) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 総計 片道27万3000人/年(748人/日) (仮)自動車需要の半分が鉄道(新幹線)に転移したとして、 片道15万6000人/年(427人/日)……(A) * 次に、東京・埼玉・神奈川・千葉→富山・石川の需要を見てみよう。 東京・埼玉・神奈川・千葉→富山 鉄道 片道55万7000人/年(1526人/日) 東京・埼玉・神奈川・千葉→石川 鉄道 片道34万2000人/年(937人/日) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 合計 鉄道 片道89万9000人/年(2463人/日)……(B) (B)で『はくたか』が13往復するレベルである。それを考えると、(A)はその2割にも満たない。となると、速達列車『かがやき』を停める(所要時間が5分程度?延びる)という積極的な理由にはなりにくいと考える。 もっとも、需要というのは「作る」ものだから、群馬県知事の発言をあげつらう気持ちなど毛頭ない。いい落としどころが生まれることを願っている。 PR |
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