数多く語られている、丹那トンネルと鍋立山(なべたちやま)トンネルの工事を通じて日本のトンネル技術に関するエピソードを集めた本。携わった人たちに直接話を聞いたりして、それが興味深いのは当然なのだが、それは「当たり前」の内容でもある。
著者は業界誌『建設業界』において「日本の土木を歩く」という連載を長年続けてきた人である(ブラウザで閲覧できたはずだが、いまはリンク切れになっている。後身の『ACE建設業界』のリンクを張っておく。「バックナンバー」はリンク切れ)。 私がこの本で「いいな」と思ったのは、この言葉だ。 この見方は、道路ファンの、道路に対する見方に重なる。そして、その理由をこう述べる。 300年、500年という数字がどうかはわからないが、すべての建設費を受益者負担にするのはおかしいというような見方は、インフラについて考えたことのある人にはなじみのあるものだろう。3ルートある是非については各論あろうが、インフラの作り方については正しいと感じる。そして、そういう方法で、一般の人がまったく関心を持たない分野(例えば河川管理など、都会の誰が感心を持っていよう?)においても、さまざまにインフラ整備は進められているということも認識しておきたい。 なお、本書のメインコンテンツである丹那トンネルと鍋立山トンネルの物語は、簡潔でわかりやすいものである。ただし、多少の、隧道工事に対する知識が必要かもしれない。 PR |
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