国道140号旧道(多分/山梨県市川三郷町)の続き。身延線の笛吹川橋梁について。場所はここ。
前記記事の場所で全景を写すとこうなる。画面左が甲府、右が身延・富士。富士側から62フィート10インチの鈑桁3連、154フィートのトラス桁4連。 身延線は全線、富士身延鉄道が開通させたもので、この区間は最後の開通区間となる。市川大門から甲府間の開通を以て、現在の身延線が全通したのだ。身延以北は政府が建設するとの話もあったことからか、規格は国鉄(当時は鉄道院)のもので建設され、この笛吹川橋梁も、設計は鉄道院の規格のようである(『歴史的鋼橋集覧』にそのような推定がある)。 笛吹川は富士川の支流。山梨市駅真北の国師ヶ岳の東面に発し、国道140号秩父往還に沿って南下、石和で他の支流とあわさって甲府市外の南を西流し、この 笛吹川橋梁をくぐってしばらく行くと、長野・山梨県境に発して中央本線沿いに東南に流れる釜無川と合流する。釜無川は富士川の本流だが、地形図ではこの合 流地点から下流を富士川と表記している。 近寄る。トラス桁はカクカクした印象。実は、剛結されたプラットトラスは好きではない。なんというか、くどいというか、太すぎるのだ、感覚的に。 真横から。7パネル。なにが気にくわないのだろう、斜材の角度だろうか。60度くらいならば、また違って見えるのかもしれない。 銘板はきちんとついている。 東京
株式会社 桜田機械製造所 昭和二年製作 とかすかに読める(すべて右書き)。 鈑桁を見てみる。 対傾構の、向かって右上の剛結部分が少し不思議。どうなっているのかを読み取れない。 塗装標記。 また、下部には部材が付加されている。落橋防止の部材にしては心許ない。なんだろう? 銘板。 第1連と第2連との間には、主桁同士をつなぐ部材が付加されている。他の部分がすべてリベット留めなのに対し、この部材はボルト留め。いちいち検証するまでもないとも思うが、この部材は近年の付加であり、おそらく地震対策だと思う。 最後に、この橋から見える山を紹介する。 山梨県を代表する山がいくつも見える。列車に乗っていると、山が見えても「あの山は何?」と調べることなどは誰もしないだろう。それは、乗車中に調べる術がないからなのだが、今後、そういうものを調べる術が発達してくることは容易に想像できる。私も、現地で「北岳と鳳凰三山だろう」という推測だけはできるが、確信は持てなかったので、帰宅後、調べてみた。早く、現地でこういうことができるようになってほしいと期待している。 本当に最後になったが、この地は、廃道探索のついでに、丸田祥三さんにわざわざ私のために立ち寄っていただいた。感謝申し上げます。 PR |
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