東陽片岡をイメージしたタイトルになってしまった。
ある本に「東京-大阪間600km」とあった。oioi、600kmってば神戸だよ。新幹線の実キロだって515kmくらいなんだからさ(←ほぼ正確に覚えていたのがちょっと嬉しい)。そう思いながら、では実際には何kmなのか、交通手段による変化はどれくらいあるのか調べてみた。基準は東京駅付近と大阪駅付近である。 ●新幹線…519.2km(東京駅-大阪駅) 東京-新大阪間の実キロは515.4km、新大阪-大阪間の営業キロは3.8km。これを足した。 ●在来線…556.4km(東京駅-大阪駅) ●国道1号…543.1km(日本橋交差点-梅田新道交差点) ●高速道路…515.7km(八重洲IC-梅田IC) 八重洲-谷町-東京-伊勢湾岸-新名神-京滋BP-第二京阪-近畿-西船場-梅田 ●高速道路(未成)…約500km(八重洲IC-梅田IC) 八重洲-高井戸-中央道富士吉田線-(赤石トンネルルート=未成)-小牧-梅田 ごく初期の頃に計画されていた「本来の中央道」のルートが完成していた場合、現在の中央道ルート(東名と比較してもほぼ同じ距離)より約53km短くなる。 (参考:日本の廃道45号『夢幻の道を追う 中央自動車道』byヨッキれん氏) ●徒歩で一直線…420km 山も谷も一直線に、ほぼ真西(255度方向)に、地球の表面を歩いていった距離。最大で標高2100mほどまで上がる。長さに対して高さもあるため、微妙ではあるが、それも勘案した「沿面距離」。山もあるので、山の登りは時速2kmくらいだから、平均して時速3kmとすると140時間。 ●とにかく一直線…404km 山や谷どころか、地球の地面をも無視した距離。東京駅と大阪駅を一直線に最短距離でつなぐ。東京駅から255度の方角に、1.57度で少しずつ下がっていくと、最大で地下2700m地点に達しながら、最短距離で大阪駅に出る。沿面距離での最大標高が2100mほどなので、そことの差は4800mにもなる。それだけ深くもぐっても、地表を這っていくよりも16kmしか短くならない。真っ平らなので時速4kmで歩けるとして101時間。 一直線については、dan杉本氏のカシミール3Dでシミュレートした。 ということは、「東京-大阪間600km」というのは何を持ってしても間違い。最小約400km(ただし実現不可)、最大でも約560km。 改めて認識したのは、新幹線も高速道路も、ほぼ最短距離で結ばれているということだ。新幹線は、もし、山陽新幹線以降の「とにかくトンネル」という考えに従えば、もっと短くなるに違いない。高速道路はICを設置する必要上、ある程度は街への寄り道もあるかと思うが、昭和30年代になってもまだ盛んに議論されていた赤石山脈をぶち抜くルートであれば、現在の豊田から名古屋を南に迂回するルートよりもさらに全長を短くできたはずだ。 ひとつ心残りなのが、東京駅と大阪駅間の大圏航路での距離だ。私の算数の力ではわからないが、上記沿面距離とさほど変わらないという予想はつく。実現不可能ではない方法として最短なのは、これであろう。 PR |
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