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津和野に野広橋というポイントがある。岩見交通のバス「津和野町内線」が、津和野市街からここまでは来る、その終点だ。そのまま益田に抜けるバスもあるが、ここがひとつの境になっている。バス転回場もある。ここは、合併前の津和野町と日原町の境だ。

その野広橋のバス停前に、新しい国道9号が開通していた。左が、まだ舗装も匂い立つ新道。右が旧道である。道路標識等もそのままのようだ。

少し入って振り返る。冒頭の写真で少し見えているものがこれ。画像中央はバスの待合室。待合室の右には津和野川がある。旧道は川に沿って西を走っていたが、新道は川を渡り、その先で再度、河を渡る。

もう少し進むと青看がある。ここにある「津和野 6km」は合併後に旧日原に役場が移転したが、それ以前の数字のようだ。

(カシミール3Dを使用)

この地図の赤は私の走行ルート。つまり、画像中央、道路からずれて走っているかのおうだ。旧道は川に沿っていた。新道は一度は川を渡るが、再度渡って戻ってくるのもよくおわかりだろうと思う。
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現在、都電荒川線が目白通りの下をくぐるあたりから東北側に、都電を挟む形で道路工事が進行中である。20130302004.jpg
都電の路盤の両側に片側1車線と幅広の歩道が設置できるように(と推測する)確保され、すでに副都心線の駅舎や周辺の建物はその形状に沿って建てられている。

ここに、閉鎖された踏切がある。
20130302001.JPG
20130302003.JPG遮断棒は取り外されている。踏切部分は、まだ「そのまま」だ。

20130302002.JPG「踏切注意」と書いてあるこの盤、回転するだろうとは思っていたが、まさか「使用停止」に切り替わるとは予想外だった。

20130302000.JPG反対から。

踏切用地は鉄道の敷地である。だから、ここを「廃道」と呼ぶことは、おそらく不適切であるに違いない。あくまでも踏切が廃止されたのであり、道路が廃止されたのではない…と思う。とはいえ広義の「廃道」といってもいいだろう。

紺地の進捗が著しいので、GoogleMapsもおいついていない。ストリートビューでは供用中の踏切どころか、北側の道路すらない。

20130302005.JPG(上の画像はキャプチャです。画像をクリックすると、ストリートビューのウインドウに移動します。ストリートビューが更新されたときにこの場面が消えてしまうのを防ぐためにこうしています)



ここは、東京都の都市計画道路の「環5ノ1」だ。豊島区の都市計画のサイトに詳細がある。

20120401-4.jpg(クリックすると豊島区の都市計画のサイトに飛ぶ)

「環5ノ1」とは要するに明治通りで、その一部の未開通部分が、ここだったのである。ここが開通すれば、池袋駅前のボトルネックが改称するに違いない。


06.JPG3月2日に、日活から廃道の映像を収録したDVD『廃道クエスト』が発売される(販売元:ハピネット)。

映像での表現には向いている題材とそうでないものがある。私はこれを見るまで、「廃道は向いていないんじゃないか?」などと思っていた。道路という、細く長いものが被写体である。だから、スチルでないと…などと思っていた。しかし、それは大きな誤りだった。過去に軍艦島や鉄道廃線跡の映像化を手がけてきたオープロジェクトの作品である。そんな、素人の想像を吹き飛ばす上質な編集がなされていた。

10.JPGこうした、極めて趣味性の高い映像作品を作るには、二つの考え方があると私は思っている。一つはテレビのバラエティ番組のように芸人を出演させ、そのスター性だけでやってしまうこと。制作側の意図はまったくなく、すべて芸人にお任せしてしまう作り方。「ネタ」として芸人に消費されることも多く、その場合は趣味者はとてもにうんざりする。

もう一つは趣味者の視点を主軸に、きちんと「趣味者が伝えたいこと」を制作者が汲み取ってまとめる作り方。タモリの番組の評価が比較的高いのは、タモリは後者のスタンスだからだろう(タモリ倶楽部は、たまにゲスト芸人が出しゃばりすぎてつまらなくなる)。本作ももちろん後者の作り方で、しかも、その距離感がとてもうまい。オープロジェクトとして出演している黒沢永紀さんが引き出し役となって、平沼さんや石井さんが語り、見せてくれる。この名リードっぷりがあってこその本作だ。

* * *



今回、事前にダイジェスト版がyoutubeにアップされた。それがあまりに「いい場面」が続くので、「いいとこを惜しみなく出してしまっていて、DVD製品版は『残りもの』なんじゃないか?」と疑っている人もあるかもしれない。これには明確に異を唱えよう。

廃道を歩くことは、そのクライマックスたる廃隧道を見て気が済む、というものではない。そこに至る道中の歩き、いや道そのものが楽しいのであって、廃隧道はそのおまけのご褒美でしかない。本映像からは、そのことが繰り返し感じられる。そのように作ってある。見ていて口を挟みたくなる。「おれが行ったときも、こんな空とこんな林だった」とか、「この路面の濡れ具合、いいよね!」とか。見た人が受け取って投げ返す余白がある作品は、映像にしろ紙媒体にしろ大好きだし、すぐれた作品だけが持つことができると私は考えている。

本作最後に黒沢さんの締めが入るのだが、本当に廃道や道路について本質から理解されているのだな、というのがよくわかる。

02.JPG石井さんも、いわゆる探索に適した格好ではなく普段着で探訪することを問われて「道ですから」と答えている。そうだよな、それが本質だ。

こう考えると、私はあまりいい歩き方をしていないかもしれない。やっぱり、少しでも先に行きたいし、少しでも早くクライマックスにたどりつきたい。装備はそれなりにちゃんとする。登山で言えばピークハントすれば気が済む、ような。これからは、もっと「道のひとりじめ」を楽しもうと思った。

そこらへんで寝転がってしまうヨッキさん。私も今度から、もっともっと道と戯れよう。
08.JPG04.JPG05.JPG

* * *

さて、内容はといえば、口述レポである。カルカルの『廃道ナイト』でのメインディッシュたる口述レポ。それが全編にわたって続く。イベントが1回2500円である。本作は3990円(amazonでは2928円)。高くない。いや、安い。もし関東在住でないという理由でイベントにいらしたことがない方は、「これが口述レポか!」と得心いただけると思う。口述レポは前述の通りダイジェスト版では出てこない部分であるので、買ってのお楽しみである。

09.JPG個人的には、雨の日の廃道をひとり歩いて写真を撮ってみたいと思った。

03.JPG
降雪直前の栗子隧道(山形側)にも行ってみたいと思った。私が行ったのは10月だったので、まだススキの繁茂でこのようには見えなかったのである。

07.JPGあと、ここ。南部新道の坑門脇にある砂防ダム。この砂防ダムから坑門への流れに、打たれた。この砂防ダムの存在感は、私の道路的琴線に強く触れた。

* * *

繰り返しになるが、本作は「買い」だ。その際、ぜひヨッキれんさんのサイトから購入すれば、氏への支援となる。


最後に。
エンディングのインターバル撮影、これはこれで、すごい。ここだけ、繰り返し何度も見た。映像ならではのものだ。本映像は素晴らしい言葉が散りばめられているのだけれど、私たち愛読者はすでにそのスタンスを知っている。だから、いちばんグッときたのはここだ。


おまけ:
『廃道クエスト』というかすれたタイトルロゴは、パッケージ、リーフレット、DVD本編、盤面に記載されているが、よく見るとすべてかすれ方が違う。なんでそんな手の込んだことになっているのかは、予想はつくが真相は知らないので、イベントで聞いてみようと思う。

あ、3月23日については公式発表があったら追記します。

栃木県の五十里湖の東に、大塩沢橋という新しい橋がある。その東側、沢を詰めるように旧道があり、旧橋は撤去されている。このときも、丸田祥三さんの『廃道 棄てられし道』の取材に同行させていただいたときのもの。この日はGPSログの取得が不完全だったため、記憶で書く。誤記があったらご容赦願いたい。

20121224_000.JPG南側の行き止まりはこう。まるで、除雪作業はここで終わり!というような塩梅で、ドン付きに土塊が積まれ、その向こうが藪になっている。左手前のカーブの警戒標識は、もっと別なもののほうがいいのではないか。たとえば「もう道はないよ!」というような。写真手前には、砂利取りか、その事務所がある。

20121224_001.JPG少し手前にはR121の標識があった。砂利取りのダンプしか見ない標識。地形図を見ても、もはやここは国道ではない。

20121224_002.JPG標識をアップで。

そして、北側へ。
20121224_004.jpg旧橋の名残。もう少しアップすると…
20121224_006.jpg対岸には、冒頭写真の「反対側」が見える。

…しかし、この写真を見ると、この旧橋はまるで必要がなかったかのように、こちらから対岸に渡る道路がある。そもそも川がない…?

20121224_007.jpgちょっとわかりづらいが、手前から引いてみたもの。旧橋は画面の天端より上で見えていない。写真左が北、右が南。中央の3本の水管が、川だ。川を暗渠化し、その上に道を造っている。

この写真の中央から少し左下に、橋台が見える。これが旧旧橋の跡。

20121224_005.jpg南側から、これとは別の橋脚と、(新)大塩沢橋。

20121224_003.JPG砂利に埋もれつつある橋台。

砂利取りのダンプが出入りしていることもあり、なかなか思うような位置に立ち入ることができないが、なかなかのダイナミックな景観である。国道121号は、国道229号と並んで「相当に開通時と形が違う道」なのではないかと思う。

 
20121213-04.JPGここを走り下りてきて、エンジンを止めたのだろうか。

ここは山の尾根。かつては木材の搬出に使われた道。ちょっとだけ再度を高めてはいるが、全体的に真っ赤だった。赤い落ち葉と、樹木の濃い茶と、茶色に錆びたダッジ。

20121213-01.JPGへたり込んでいるようにも見える。

20121213-02.JPG荷台にはヤマザクラ。春先には花が咲くという。来春に再訪しようかしら。


これも、丸田祥三さんと『廃道 捨てられし道』の撮影に同行させていただいたときのもの。丸田さんの作品はカバー裏面に掲載されている。

今回掲載した写真は3枚とも彩度を少し上げている。でも、現地の印象は、1枚目のような一面のオレンジ色だった。
 


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