いささか、いやかなりアウェイ感のある話題。相手は京急だ。京急にはマニアがたくさんいるけれど、僕は京急について、体系的な知識がほとんどない。だけど書く。
大きな地図で見る 4月に、YSP横浜南さんにスーパーテネレをオーバーホールに出した。その行き帰りに見つけたのがこの第13号道路架道橋だ。鋼製橋脚であることに驚いた。こんな鋳鉄製(たぶん)装飾橋脚というものは、都心部にしかないと思っていたのに、まさか私鉄線の、それも横浜以遠(という東京中心主義的な言い方を許して)の地にあるとは。 この橋は、京急本線の南太田駅のすぐ東にある。「平戸桜木道路」を跨ぐ。平戸桜木道路は、桜木町駅の下をくぐる大通りで、それを西にたどるとこの架道橋に当たる。上の写真は、その西側(久里浜側)から東(桜木町側)を向いて撮っている。上の地図でわかるとおり、かなりの角度で道路に進入している斜橋だ。40度より小さそう。 桁の左端に銘板がある。 湘南電気鉄道株式会社
● ● ● ●●●●株式会社(←製作社名) ●●●●(←製作年) そうか、この区間は湘南電鉄だったのか。僕は大手私鉄の歴史にまったく疎いので、俯瞰してみようとあれこれしているのだが、相手が巨大すぎて…。閑話休題(←使ってみたかった)。wikipediaで見ると、この区間は1930年(昭和5年)に開業しているので、上記銘板における製作年は昭和4年か昭和5年ではないかと思う。その時期ならば、鋳鉄(?)製橋脚もむべなるかな、である。万世橋架道橋の開通は1928年(昭和3年)だ。 西北側の橋脚と桁の裏側。 4主桁の複線プレートガーダー橋。住宅街だからか、鈑桁ながらバラストが敷かれており、枕木が直接桁に乗るタイプではない。 向こう側に、角度をつけて経っている三人四脚の橋脚。両端の脚の付け根は鉢巻き状に補強されている。また両端の脚だけ、ゼブラ塗装さsれている。 目を引くのは、横構に大きく開けられた肉抜きの楕円の穴と、その中にあるトラスだ。特にトラスがなければ、相当に軽快感を持つ橋脚となるだろう。 脚の付け根。鉢巻き状の部分に、▼が三つ陽刻されている。上の全体写真でも見える。 これが何を意味するのか、関心だけは持っているのだが意味がわからない。 神田周辺の橋脚をいくつか見たら、いくつか同様の装飾があるものがあった。平永橋架道橋のものをあげておく。 鉄製橋脚はどれも個性的で、「この橋とこの橋のが同じ!」とはなかなかならないような気がする。そんな状態なので、もっともっと数を見れば何か見えてくるのではないかと期待している。 東側の橋脚を真正面から見るとこんな比率。そして、桁はこれくらいの角度がついている。 橋台側の桁は短いので全高も低い。 その短い桁を真横から。メインの桁に、短い桁の受けが作られており、そこに載せかけてある。短い桁の支承は、橋脚の真上にない。これもカンチレバーの一種なのだろうか? 東側から見る。 右奥が南太田駅だ。 最後に塗装標記。JRのものと様式が異なる。桁の長さなどが書かれていない。なにより縦書きである。 この時代の鉄製橋脚の装飾について、nagajisさんがなにかの文献で読んだと言っておられたが、それがわからずに困っている。もしご存知の方がいらっしゃれば、ぜひご教示いただきたい。 PR |
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