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初めて『二輪車ツーリングマップ』(マップ「ル」ではない)を買ったのは1993年頃だと思う。B6判で、ページ展開もメッシュではなく「ライダーが走るだろう方向」で組まれていた。ダート路面の情報は、九州など一部の地図に掲載されていたのみ。また、北海道の情報は、国道の鋪装化が進行していた時期でもあり、ちょっと古いなと思っていた。

 一新されてリングタイプのA5判で登場したのは1998年頃だ。それまでに全冊買っていたが、改めて全部買った。リングタイプの特徴は、全エリア、ダート情報が掲載されたことだ。この時代、まだ写植で製作していた地図だった。

2000年、リングタイプに難があったか、誌面はそのままに、折り返せるタイプの無線綴じになった。リングタイプは、本文ページが切れてしまい、返品が促進されるうリスクがあるのは容易に想像できる。そのころの誌面がこれだ。翌年だったか、GPSに「対応するために緯度経度線が描かれるようになった。なお、そこに描かれていたのは世界測地形の数値なので、当時の国土地理院が刊行していた地形図とは異なるのだが、注釈は一切ない。

20110617_000.jpgこれはこれで、地図として必要十分な情報が盛り込まれている。ピンクのマーカーは、私がバイクで走った道路である。おまでいうログ取りのようなことをやっていた。2001年ころから、仕事の忙しさなどの環境の変化もあり、バイクに乗る距離がぐっと減ってきた。ロングツーリングも行かなくなった。代わりに仕事でバイクをクルマに積んで北海道から九州まで行っていたので、最初はクルマで走った道を別の色のマーカーで塗ったりしていたが、めんどくさくなっていつしかやめてしまった。クルマで走ることは、バイクで走ることとは違う。そう思ったからだ。

2004年頃だったか、ちょっと時期は忘れたが、全面的にデジタル化された。等高線などが細く薄くなり、見づらくなった。それでも、地図としての使い勝手は「好みの範囲」での変化だった。

そして先日、2011年版のツーリングマップル北海道を買った。そして驚いた。こいつは地図じゃない!

20110617_001.jpg

ライダー向けの情報量は変わらない。しかし、文字が3割ほど大きくなって、地図である部分をスポイルし、字名や小学校などの表記も省略している。なんなんだこれは。こんなもの、地図じゃない、地図に名を借りた情報誌だ。レジャーガイドブックや自治体の刊行マップで、地図に関してなにも意識のない人が作った下手くそな地図を見てげんなりすることが多々あるが、それに近い。これが、長年信頼を勝ち得てきた昭文社の地図か!


もともと、他エリアも含めて、ライダー向け情報といってもひどいものも多かった。たとえば川の記述。山形県の最上川に対して「山形の母なる川」。最上川に対してのコメントがそれかよ!? 東北は、賀曽利隆氏の担当なので、氏の、「朝起きて歯を磨いてごはんをたべて『さあ、今日もいくぞー』と気合いを入れて出発した」みたいな文章のレベルで紹介されるし、氏がセレクトしたベスト10みたいなものもある。地図ではなくて、著書になってしまっている。これは、ツーリングマップルの元々の制作者が賀曽利信者だったために起こった悲劇である。

表紙も、リングの時代(小原氏の撮影)はしっかりしていたが、無線綴じになって以降の表紙はひどい。とくに昭文社の担当者が撮ったものはおそろしく質が低い。許せないレベル。

かといって、これに替わる、このサイズの地図はない。悩ましい。

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