忍者ブログ
[5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15]
よんますさんのお誘いを受けて、吾野ロゲイニングに参加してきた。フォトロゲイニングと呼ばれるもので、競技としてのオリエンテーリングに似ていて、地図に記された約40のチェックポイントに到達の難度によって点数が振られていて、点数の多い人が勝ち。CPでは指定されたポーズで写真を撮り、それがゴール後のチェックとなる。

場所は西武池袋線吾野駅周辺。制限時間は3時間。よんますさんのおしりあい二人とのチームに入れていただいた。私はちょっと長い距離を競技として走ってみたいという思いと、GPSログを取りたいという気持ちで参加した。なお、本来のロゲイニングはGPS端末は使用禁止。今回は、ちょっと別な事情があって(特別に?)ログ取得の許可を得ている。ここでは差し支えないだろう範囲でログを元に、どれだけ移動したのかとペースをメモしておく。私のペースは、常にチームの3人に引き離されながら、待ってもらいながらやっとの思いでついていった…というもの。足を強くせねば。

20121111-1.jpgコースには山道も多く含まれる。図は私が通ったところの標高で、「区間2/4/6」は電車だ。残りの「区間1/3/5」が走り+歩きの区間で、その区間の累積標高は780mになった。通常の登山なら2時間、4kmの距離感だ。

沿面距離は15.89km。思ったよりも走って(歩いて)いない。

20121111-2.jpg速度のグラフ。区間の区切りは前述の通り。横軸を距離に取ったもので、速度の高い部分は電車。ほかは走り、遅い部分は(疲れて)歩き。

20121111-3.jpg横軸を時間に取ったもの。前半はなんとか時速10kmで走っているが、中盤からなかなか苦しくなり、「区間3」末ではかなりペースが落ちている。「区間5」は、わずかな時間で駅からダッシュで往復したもので、でもすぐにペースが落ちている。折り返しも同様。

こうしてログを見ると、必死で走っていてあまり記憶がない部分も見えてくる。GPSログは本当におもしろい。

誘ってくださったよんますさん、チームのIさんとSさん、主催の奥武蔵ロゲイニング実行委員会のみなさまに感謝します。

(グラフはすべてDAN杉本氏作成のカシミール3Dを使用)



 
PR
『鉄道ファン』2012年12月号に「セノハチの後押し機関車」という記事がある(執筆は機関車研究家の関崇博氏)。そこに、セノハチ、すなわち山陽本線の上り線、瀬野~八本松間のルート検討のことが載っていたので、鳥瞰図にしてみた。こんな案が存在していたことは、この記事を読むまで知らなかった。(以下、記述は上り線を基準とする。また、画像はすべてDAN杉本氏のカシミール3Dと解説本地図を使用した。)

20121103-map.jpg(クリックで拡大)

赤が現在線(南方線)、青が「北方線(案)」である。記事によれば、北方線は10パーミル、南方線(現在線)は22.5パーミル(実際には22.6パーミルのところがある)で検討されたとある。

北方線は、西広島から現在の可部線に沿って上八木まで行き、太田川を渡って今度は芸備線に沿って下深川付近から上三田付近まで行き、そこから南転して八本松を目指すというもの。とはいえ、この現在線の開業は1894年、可部線(当時は大日本軌道)の上八木までの開業は1909~1913年にかけて、芸備線(当時は芸備鉄道)の志和口までの開業は1915年なので、「~に沿って」という書き方は正しくない。上図は、可部線・芸備線の位置に山陽鉄道が敷かれていたら…として描いてあるが、便宜上、そういう書き方をする。

可部線沿いは、太田川に沿っていることもあり、ほぼ平坦だ。渡ってから勾配が始まるが、芸備線の縦断面図を見ても、ほとんどが10パーミルで収まる。一部に16.7パーミルの区間があるが、せいぜい数百mであり、前後にレベル区間があったりもするので、そこは均すことができるだろう。上三田駅の標高は約107mである。しかし、問題はその先だ。

20121103-map2.jpg『鉄道ファン』に掲載されていた図は概念図なので、現実からの推測を交えてルートを描くと、上三田駅からは、おそらくこのルートで志和堀に向かうものと思う。

この区間の断面図はこうだ。
20121103-d.JPG水平距離9kmで標高を約100m稼いでいるので、約11パーミル。なるほど。上図では、上三田からいったん標高を下げ、3kmほどで10mくらいしか標高を上げずに一気に行くようになっているが、ルートをもっと山の中腹にかけておけば、勾配も均されるだろう。

記事では、工期と工費の都合で南方線に決まったとあるが、北方線とてトンネルは1kmに満たないものだし、その差がどれくらいのものなのか、知りたい。こういう資料はどこかにきっとあるはずだ。ご教示いただければ幸いである。


 
20120626_001.jpg地理院のエライ方々がざっくばらんに買った『地図ナイト』、富士山をテーマにした『地図ナイト2』(ブログには書いていないが行った)に続き、『地図ナイト3』は「鉄道と地図」がテーマ。新潮社の『日本鉄道旅行地図帳』ご担当の田中さん、監修の今尾さんのおふたりのトークを聞きにいった。

今尾さんの用意してきた地図ネタに、トークをかぶせていく感じで進行するのだけれど、今尾さんの造詣の深さに舌を巻く。「地図を見て気づくこと」という話ではなく、膨大な知識を瞬時に検索してアウトプットする形で会話を重ねていく。すごい。第1回の『地図ナイト』でも今尾さんは登壇していたが、そのときと印象が全然違う。何時間でも聞いていたい。

「第1章」、言い換えれば第一部は、『日本鉄道旅行地図帳』の制作秘話。途中で田中さんが『十勝の森林鉄道』(小林実著/森林舎)について触れたのだけれど、その意義はこちらと同じだろう。また、駅名の読みや変遷について、紙資料だけでなくさまざまな手段を用いて検証、あるいは推測したとのこと。こうした作業、本当に大変なのだけれど、楽しいんだよなあ。位置の特定に航空写真を使用したとのこと、『鉄道の旅手帖』でも、地理院の地形図に掲載のない仮乗降場や信号場、廃止された信号場などの特定に利用した。この時代だからこそのワザだ。


20120626_003.JPG校正紙の見本。ただし、赤字がもっともっと入ったものもある。ここで各方面からため息が出たが、地図の編集作業ではこれくらいの赤字は普通だ。現に、この本でも地図屋さんは意に介していないようだった。

たとえば私がいままで携わっていた旅行ガイドブックの改訂作業では、ページの入れ替えがあったりすると、ほぼすべての地図注記に赤字が入る。また、銀座や渋谷、京都などは地図も数千分の1と大きい上に店舗の改廃も激しく、やはりこのようなになってしまう。登山ガイドの地図も、ここまでではないが、最初にベースとなる地図を作ってもらい、そこに注記を後から乗せていく。おそらく、そのほうが編集側も地図屋さんもわかりやすいし校正もしやすい。

「第2章」は、終着駅の定義の話。『乗りつぶしノート 第2列車』という本が7月に刊行されるので、そのコンテンツとして終着駅をリストアップしたそう。その際に意見がぶつかったものをあげていく。駅によっては会場の意見を聞いていた。もちろん影響はないだろうけれど。

この定義、「乗りつぶし」の定義に重なる。つまり、個人により基準が大きく異なるのだ。今尾さんは「ケーブルカーはほぼ確実に両端が終着駅だからカット」「ロープウェイを『鉄道』とするのは抵抗がある、甲種乙種いっしょにするとリフトも入れなくてはならないのでカット」などと定義していて、これはすごくよくわかるのだけれど、厳密にはなかなかうまくいかないわけで、「乗りつぶし」を「鉄道」とすれば、当然、ロープウェイやガイドウェイバスなども入れなければならない。そして、実際にそれを自らに課している人も多数いる。

でも、そういう「よく考えると、ものすごくややこしいことになる」ということへの気づき、これが面白い。鉄道に限らず、そういうの集めてなにかできないかな。

<おまけ>
20120626_000.jpg右上の電車?がかわいいw
『東京の微地形模型』展で公開された微地形模型が、さらに豊かなコンテンツになった。東京・神保町の南洋堂書店で、6月16日まで『続編 東京の微地形模型』展が開催されている。

今回は、微地形模型に、プロジェクターでさまざまな映像を投射する、いわば「立体映像」。とにかく美しく、そして「微地形」が際立つ。すべての写真をアップするのもなんなので、以下、順不同で4点だけ。

20120611_041.jpg縄文時代のイメージ。いわゆる「縄文海進」により、いまの東京駅付近などの「台地以外の場所」が海面下だったころのイメージだ。色は、地形がわかりやすいように考えられている。

20120611_033.jpg武蔵野台地を表現。

20120611_009.jpg首都高。意外に地形に制約を受けていない気がする。直角に何度も曲がっていたりするのは、むしろ都市に制約を受けているといえる。

20120611_035.jpgもっとも美しくわかりやすいもののひとつがこれ、河川と河川跡をそれぞれ城、黄色で浮かび上がらせたもの。谷筋だけが発光しているかのように見える。写真の状態から、さらに「LOST RIVER」が追記される。

写真だけでも十分美しいのだけれど、これだけは、実際に目で見てほしい。紙媒体で仕事している私からすると、こういう映像をどうやったら紙媒体(このブログも根本は紙媒体と同じ)で再現できるのか、そこばかり考えてしまうのだが、ここはじっくり鑑賞してほしい。1ターン15分、しかし、きっと3ターンも4ターンも見ていたくなることだろう。

宣伝用のyoutubeを共有しておく。



この『続編 東京の微地形模型展』は6月16日までの予定ではあるが、店主の荒田氏の意向では、今後も定期的に公開していきたいとのこと。もし16日までに見るチャンスがなくても、大丈夫だ。カシミール3D好きの人、あるいは地形が好きな人は、絶対に見ておくべきだ。

いろいろインスピレーションをいただいた。大変刺激を受けた映像であった。

<関連>
[『東京の微地形模型』展]
[スリバチカフェ@南洋堂/『凹凸を楽しむ東京「スリバチ」地形散歩』]

 
カシミール3Dで地形図を「1/4倍」にしてつらつら眺めていると、大地のシワにもいろいろなものがあることに気づく。シワ、と書いたけれど、地形の「山」と「谷」は、圧縮されて「シワ」になったものもあれば、水で谷が刻まれた「スジ」もあろう。それらを総称してシワと書くが、シワにはある程度の法則性があるはずだ。

とはいえ、ここでそれを解説することなどできないので、見た目で気づいたことなど。

●骨格系のシワ
20120515_003.jpg北海道の八雲付近。人間の上半身の骨格のようだ。

南北の尾根は硬く、まるで背骨。そこから直角に東と西へ尾根が延びている。おそらく「谷が刻まれている」というほうが適切なんだと思う。

あてずっぽうだが、ここには南北方向に硬い地層と軟らかい地層が交互にあって、軟らかい部分が侵蝕された結果、このようになったのではないだろうか。




●散在する骨格系
20120515_005.jpg
北海道の稚内付近。どれも同じ方向を向いている。ということは、どれも同じような地質なのだろうか。


それぞれを埋める形の平野部は、これもあてずっぽうだが、もとはこれほど平坦でなかったものを、地形改良を重ねて川を狭い範囲に封じメル事に成功し、ここまで平地を増やしたのではないか。

こうしたシワは、場所によっては三葉虫の化石のようにも見えることがある。























●大地の引っ掻き傷
20120515_006.jpg北海道の音別付近。

もし古代の人が地形を上空から眺めたら、きっとこの地形を畏怖するに違いない。もともとの地形を無視して縦方向に引っ掻いたかのような起伏がある。

偶然とは考えられない。どういう理由があるのだろう。






















●台地のようなもの
20120515_007.jpg樽前山付近。円錐形の大きな山を水平方向に切り取ったような台地が広がっている。ここに限らず、至る所で目にするが、小さなものは独立していることが多い気がする。

なお、この図は陰影を深くしている。

●二重稜線のように見える場所
20120515_002.jpg秋田県の米内沢のあたり。音別の引っ掻き傷とは違い、こちらは地形が収縮したように見える。もちろん、実際の所は知らない。

二重稜線は不思議なもので、飯豊連峰で歩いたことがある。その間は湿地にでもなりそうだが、くぼんだ草原だった。対して秋田のここは、二重稜線の間の谷はそれなりの標高差があるため、水の通り道になっているだろう。

* * *

以上、すべてカシミール3Dで作成。カシミール3Dがなければ、こんなことには気づかない。毎日毎日、眺めている。多謝。
 


Copyright (C) 2005-2006 SAMURAI-FACTORY ALL RIGHTS RESERVED.
忍者ブログ [PR]
カレンダー
09 2019/10 11
S M T W T F S
1 3 4
11 12
15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
カテゴリー
twitter
twitter2
プロフィール
HN:
磯部祥行
性別:
男性
自己紹介:
メールはy_磯部/blue.ぷらら.or.jpにお願いします。日本語部分等は適宜置き換えてくださいませ。
バーコード
ブログ内検索
アーカイブ
カウンター
since 2010.7.30
アクセス解析