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そういえば、子供のころから、これがあった。日和山浜の砂丘の上、広大な西海岸公園の一角に立っていた、白い三角。避雷針でもなしアンテナでもなし、でも何かはわからぬまま、とくに気にも留めていなかったのだが、@Einshaltさんのツイートで、ふとこれを思い出した。


そして、@RasandRoadさんから解答をいただいた。



どうも、検索すると、似たような二つのものが出てくる。一つは海底ケーブルがあるよというサイン。もう一つは、船舶の速度試験のための目印というものだ。新潟のこれは、後者になる。

通常、沖合の船から陸地を見て鉛直方向に2本、重なるように建っているようだが、ここには1本しかない。(末尾に追記あり)

金網に囲われており、保安林ということで保安林内土地変更許可証が掲げられている。

許可年月日及び番号 平成24年4月1日 新潟県指令 新林第457号
保安林種 飛砂防備兼保健保安林
所在場所 新潟市西船見町字浜浦5932番644 732
許可面積 56.5平方米
行為の目的 船舶試運転用標柱の設置
許可期間 平成24年4月1日から平成26年3月31日まで
申請者住所氏名 新潟造船(株)工場長

撮影は平成27年11月である。

この「所在場所」、西船見町というのは恐ろしく細長いのだが(下記地図参照)、それよりも「字浜浦」! 新潟で「浜浦」といえば関屋の浜浦町か、いまの北区の浜浦だが、それと同じ字名がついていることは、まったく知らなかった。検索すると、どうも「字浜浦」は、西船見町だけでなく、田中町や西大畑にも「字浜浦」があるようだ。




* * *

ここから、カシミール3Dでの計測で約1943m西に行った地点に、やはりもう1本、マイルポストがある。(1海里は1852 m)

 
写真左端に見える「棒」がそれだ。

真正面から見ると、このようになっている。

このマイルポストを使った船舶の速力試験の方法を掲載しているサイトはいくつかあるが、こちらがわかりやすいしかし、ここ新潟のものは、それぞれ1本ずつしか建っていない。おそらく試験方法がまた異なるのではないかと思うのだが、ご存じの方はぜひご教示ください。(末尾に追記あり)


Spcl.Thnx : 夜鷹さん










(追記)
本記事をアップしたあと、@RasandRoadさんからご指摘をいただいた。おかしい、20年もこの近くに暮らしていながら…そして今回の写真を撮ったときも見回したのに…??




(2016年4月4日追記)再訪しました。
新潟の海里標柱(マイルポスト)追記


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Twitterで、新潟県の@watanabejinさんと岐阜県の@KumanoBontaさんが「隣の隣の県同士」のような会話をしているのを見て、そうか、新潟と岐阜は「隣の隣の県」なんだ、と知った。現実の陸上交通としてははるかに隔たっているイメージの新潟と岐阜。新潟生まれ育ちの感覚としては、新潟の「隣の隣の県」である秋田県、宮城県、栃木県、石川県などは「お隣さん」感覚があるのだが、岐阜にはまったくない。「中部地方」としてまとめられている以外の感覚はない。

新潟市から岐阜市に行くのは、上越新幹線と東海道新幹線を乗り継ぐのが最速だろう。高速道路ならば北陸道から東海北陸道。

しかし、「隣の隣の県」であることには変わりがない。新潟県は新潟市から北に、岐阜県は岐阜市から西にも長い。では、新潟県北縁から岐阜県西縁を、直線距離が最長になるように測ったら、もしかしたら日本で一番長い「隣の隣の県」になるんじゃないか。

そんなことを思い立って、カシミール3Dで測ってみた。すべて、メルカトル図法上での計測になる。(「大圏航路」ではもっと短くなる)

新潟(鼠ヶ関)-長野または富山-岐阜(三国岳)…約460km
 
(kashmir3d+地理院地図)


しかし、東北の方が、面積の大きな県がたくさんある。
青森(大間崎)-岩手-宮城(丸森町)…約420km
青森(尻屋崎)-秋田-山形(三国岳)…約430km
岩手(大谷地)-宮城-福島(尾瀬)…約450km

ほかも測ってみる。
新潟(鼠ヶ関)-長野-静岡(愛知県境の海岸)…約470km
石川(珠洲岬)-岐阜-三重(熊野川河口)…約440km


新潟と同じく海岸線の長さで知られる静岡県は、隣接する県が小さく、また海岸線が湾曲しているために「直線距離」だとかなり不利だ。鳥取県、島根県もいい勝負になるかと思いきや、やはり湾曲しているのがネック。

いろいろ測ってみた結果、ここがもっとも長いようだ。
 
(kashmir3d+地理院地図)

秋田(十和田湖)-山形-新潟(白馬岳)…約496.2km

(追記)
@Tamon0703さんからご指摘をいただいたので、前述のものも合わせてより正確に調べると…
新潟(鼠ヶ関)-長野-愛知(伊良湖岬)…約495.9km

ということで、やはり秋田-新潟が最長のようだ。

なお、この計算には、北海道と島嶼部は除外している。
「両」がつく地域総称は、とてもセンスがいいというか、ユーモアがあるというか、好きだ。全国的に知られている名称では

・JR両毛線(りょうもう/上毛野と下毛野)
・両白山地(りょうはく/白山と能郷白山)
・両備バス(りょうび/備前と備中)
  (※リョービも岡山県だけれども、漢字では菱備と書く。両備にもかけているようだが)

などがある。いささかマイナーだけれども、新潟には

・両泊航路(りょうどまり/寺泊・赤泊を結ぶ佐渡汽船の航路)
・両津(夷と湊の二つの港)
・両川(阿賀野川と小阿賀野川)

がある。


ふと思い立って、いろいろ検索する。

・両国(武蔵国と下総国)総武線の。
・両総(上総+下総)「両総用水」「両総農業水利事業所」がある。
・両越(越中+越前か越後)自動車、銀行、印刷等、富山の会社名に多いようだ。
・両丹(丹波+丹後)「両丹日日新聞」がある
・両豊(豊前+豊後)方言、銀行
・両筑(筑前+筑後)「両筑平野」「両筑平野用水」
・両肥(肥前+肥後)「両肥築貫通鉄道」なる計画があったようだ。

これからは、地名で「両」があったときには由来を考えるようにしよう。きっと、なにかをまとめる意味がそこにはあっただろうから。





函館本線銀山駅。鉄道で訪れて駅周辺を歩いただけではきっとわからないと思うのだが、ここは集落に対して高い位置に駅がある。余市川沿いから約80m登ってこなくてはならない。

なぜこんな位置に駅があるのかといえば、単に、余市川沿いから岩内平野に至る「通過点」としてここが選定されているためだ。銀山集落のために駅の位置を決めたのではない。

理解するためには、地形がわかる地図が最適だろう。
 
(Kashmir3D+50mDEM+数値地図20万)

色分けはほぼ標高30mごと。右上が銀山(158m10)、右下が小沢(52m50)。左が岩内。函館本線が小樽から函館を目指すにあたり、ルート取りとしては「ここしかない」ということがわかるだろう。左上、積丹半島を横断することは、ありえない。

もう少し詳しく見る。

 
(Kashmir3D+50mDEM+数値地図25000)

北から、然別(25m)から、稲穂トンネル東側坑口(170m)に向かうために、こうして尾根の横っ腹に取り付いている。それぞれを細かく見ると、尾根から飛び出した支尾根や川を巧みに避けながら、銀山駅に向かっている。この計画を明治の半ばに考案した先達たちには驚嘆するしかない。


 
数年前、列車でここを訪れたとき、通学の高校生がここから列車に乗り込んだのを覚えている。小さな山間部の駅が、駅としての機能を果たしているシーンを見ると、とても嬉しい。






(Kasimir3D+DEM5m+地理院地図)

今回の鬼怒川の堤防が決壊した付近。下妻市。標高50cm刻みで色分けすると、古い河道が浮かび上がってくる。かつての河道は田圃となっている。


(Kashmir3D+DEM5m+数値地図25000)
ここに掲げる数値地図は石下(H13.7.1)と上郷(H19.12.1)なので、行政地名が古いものになってい入るが、お見せしたいのは「元の地図で緑色だった部分」だ。ここは、古くから人が住んでいた場所、即ち「川の近くの高台」だ。

かつての洪水の頻度は現代からは考えづらいほど多く、高台かつ固い地盤は、長年の経験の上で知られていた。

こうしたことは、以前書いた沢海に見る阿賀野川の氾濫の跡でも見ることができる。



今回の水害はまだまったく収まる気配を見せないが、これ以上の被害が広がらないことと、一日も早い復旧を祈っている。





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