昨日のエントリ芝浦橋・芝浦併用橋は長くなったので割愛したことなど。これらの橋の関連情報について。主として銘板について。
より大きな地図で 芝浦橋 を表示 ●芝浦橋(道路橋)の他径間 芝浦橋は1径間ではなく、2径間だ。トラス桁の北側に鈑桁がかかる。上記地図の、ピクのマーカーがその部分だ。衛星写真を拡大すると、道路面の継ぎ目がわかるだろう。 その短い桁の西側の面に、銘板がある。 1970年6月
東京都港区建造 鋼示(1984)一等橋 製作 横河橋梁製作所 千葉工場 材質 ●●●●●、SS41 引いて見ると、銘板の位置がわかる。また、床版の厚さが、トラス桁のほうが薄いことがわかる。理由はまったくわからない。 支承には「横長の楕円形、中に縦三本線」の陽刻があるのだが、メーカーはわからない。いや、社団法人日本支承協会のサイトも見たのだが、わからなかった。毒を食らわば皿まで。支承もコレクションしとかないといけないかもしれない。 前後方向。私の影つき(笑) ●西側のビームとその橋脚 「2」と書いてあるのは貨物線の鋼鉄製の箱桁。それが乗るビームも鋼鉄製。その橋脚に銘板らしきものが見える。対岸の橋脚にも見える。 基礎工 場所打コンクリート杭φ150cm L=9.5m 5本
基礎根入 けた座面から22.3m
着手 昭和44年6月24日 しゅん工 昭和46年8月9日(注:1971年) そうか、橋脚にも活荷重があるのか。あたりまえといえばあたりまえだが、上に乗る桁の重量(RC製のほうが鋼製よりも重いはず)にも左右されるし、いまある桁の重量を前提に設計されているのだろうか。また、表記が、塗装標記や橋梁制作会社の表記と異なる点も興味深い。この当時から「橋りょう」だったのだな。 いや、それよりもN-18という標記に注目。N荷重だ。新幹線貨物を想定した、車体長13.5mの活荷重だ。ということは、1970年代まで、新幹線貨物は、土木構造物において、一応は想定されていたのだ。状況証拠から、思わぬことを発見してしまったのでフォントを赤くしてしまった。KS-18標記は在来線の活荷重であるから、この橋脚は、新幹線(貨物)と在来線のふたつを想定していることがわかる。 西側のビームを引いて見ると、こう。写っているのは、上記写真の隣りの径間だ。貨物線の桁(左側)は端部が欠き取られていてビームに吊り掛けてあり、新幹線の桁(右側)はビームを嵩上げして橋脚としている。 ●東側のビーム こちらは西側と異なり、貨物線(左側)は単純にビームの上に乗っており、新幹線の桁(右側)はビームと独立した橋脚を持っている。 これがまた律儀に塗装標記がある。 橋りょう名 高浜第二西運河橋りょう
位置 元汐留-東京貨物(タ)3K847M84 支間 28M500 塗装年月 1991年6月 塗装回数 3回塗り 塗装種別及塗料名 下塗 シアナミド鉛さび止めペイント 中上塗 長油性フタル酸樹脂塗料 塗料メーカ 日本ペイント株式会社 施工者 建設塗装工業株式会社 1991年の時点では、汐留駅はなくなっていたがこの路線は生きていた。それが標記に現れ「元汐留」となっているのだろうか。 銘板。 日本国有鉄道 1971 KS-18 SS46 宮地鉄工所 東京工場 おお、宮地! なぜここで宮地なんだ。周辺の桁は全部横河橋梁なのに、なぜこのビームだけ異なるんだ。 そして、KS-18。新幹線の桁は、上記の通り、別に設けた橋脚に乗っかっているから考慮する必要がない、というわけだ。 以上、周辺情報。 PR |
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