秩父鉄道の和銅黒谷駅近くの、何の変哲もない橋。なんとなく古びた橋桁だな、と思ってとりあえず撮った。数を集めれば何か新しい知見が得られるかもしれない、程度のつもりで。 銘板があった。まるで道路トンネルの坑門にあるみたいな、黒い陽刻。 東鉄工業製!?
1980年3月
秩父鉄道株式会社 活荷重KS16 支間10.68M WTG810 W 12.5T A256● 材質 SS41 SM41 製作 東鉄工業株式会社 東鉄工業とは、簡単にいうとJR東日本が筆頭株主である、軌道保守や鉄道・道路の土木工事などを得意とする東証一部上場のゼネコンである。少なくとも、事業内容には「橋桁製作」みたいなものはない。強いて言えば「土木、建築工事用資材の販売」が当てはまるか。 また、桁の製作年も意外や意外、新しかった。1980年に架け替えられたということだ。よく見ると、古い桁ではリベット留め、ボルト留めであるようなあらゆる部分が溶接されている。といっても『鉄道構造物探見』によれば、下路鈑桁で溶接構造となったのは1955年(昭和30年)からだそうなので、自分が見た範囲が狭すぎる、あるいは何の変哲もない鈑桁が見えていなかった、ということになる。 塗装標記。通常、記載されている橋梁名の記載がない。そもそもこの塗装標記、なにか定義があるのだろうか。
塗装年月日 1991年3月20日
下塗 SDシアナミドサビナイトJIS-K-5625-2種 中塗 橋梁用SDマリンペイント中塗JIS-K-5516-2種 上塗 橋梁用SDマリンペイント中塗JIS-K-5516-2種 施工者 内藤塗装工業(株) 下塗の「サビナイト」という名称が興味深い。こうしたダジャレネーミングは土木事業に関係する製品名ではよくあることだ。関西ペイントでいまでも取り扱っている。(PDF) また、溶接構造であることもよくわかる。 桁裏。主桁、横桁、縦桁はそれぞれボルト留め。主桁、横桁、縦桁それぞれは溶接だ。 ちょっといろいろ反省させられる出会いだった。ほんと、見るたびに発見があるよ。 PR |
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