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鬼峠・ニニウ・占冠のこと(1)
鬼峠・ニニウ・占冠のこと(2)
鬼峠・ニニウ・占冠のこと(3) 新入小学校と『シリーズ北海道の女』(宮内令子著)の続き。



道道136号夕張新得線(緑)は、実にいろいろな表情を持つ路線である。かつては三弦橋を間近で見ることができたり(写真には撮っていない)、パンケニニウ川沿いに走ったりすることもできた。後者、1999年における通行止め区間東側端部については1999年 道道夕張新得線(道道136号)をご覧いただきたい。

道道610号(黄)は穂別の富内から国道274号(赤)福山を横切ってニニウに到り、道道136号と重複して占冠中央に到る。

2009年、道東道の占冠IC以東が開通したとき、占冠市街と国道274号石勝樹海ロードを短絡するルートとして、道道136号と道道610号(紫)が整備された。後者はそれまであったルート(※林道か村道か未詳)を新たに道道610号とし、赤岩トンネルが掘られた。夕張IC~占冠ICが開通した現在の通行量は僅少である。

その整備の際、赤岩青巌峡に架かっていた橋も架け替えられた。それが今回紹介する赤岩橋である。
線形がカーブしているため、見る角度によっては、一瞬「半月形!?」と思ってしまうシルエットである。よく見れば下弦の中央部で桁高さを増した形状であり、それが水平方向に曲がっている。左下は旧道である。

半径は560m。詳細は日本橋梁建設協会のサイトに記載がある。

この下に、旧橋跡がある。かつては中路のアーチ橋だったのだが、いまは撤去されており、橋台だけが残る。
この旧道はクルマで走ったことがある。当時は道道610号ではなく、占冠村道だった。(@Einshaltさんのご指摘による)

* * *



さて、この道道610号、この赤岩青巌峡付近ではなく、ニニウから西が2010年から通行止めになっている。ニニウからはとくにゲートもないので行ってみたのだが…。

むかわ町(旧穂別町)との境でゲートが下りていた。とくにその向こうに行ってみたりなどせず、引き返した。このゲートの向こうの道は1999年にバイクで走っている。









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新潟の街歩き『砂丘をキワめる坂道めぐり』&『砂丘を登ろう!日和山登山』で、みなとピアに行ったとき、新潟の西の郊外にある新川と西川の立体交差の展示があった。同時にこの水路橋のお話もうかがったので、午後から見に行った。場所はJR越後線から徒歩5分くらいの場所。写真は東側で。上流(橋の左)に見えるのは西大通り。

新川の下流から見ると、この水路橋は2連のトラスである。その右に水門が見える。

こう見ると新川がメインで西川が運河のように見えるが、逆である。もともとは西川は舟運等に使われていた自然の河川で、天井川であった。いまの新川周辺、わかりやすくいえば新潟から上越新幹線と越後線と弥彦線に挟まれたエリア、ここは氾濫原であり、潟湖が多数あった。幅の広い新川は、そこから排水し、水田化するために掘られた運河である。

その経緯はこちらをご覧いただきたい。
新潟県ホーム>農林水産業>【巻農村】水を利用し、水から守る
新潟県ホーム>農林水産業>新川漁港(第1種 新潟市管理)


水門を下流から。見えている水は新川のもの。水門の向こうに、右から左へと西川は流れている。この水門、おそらく西川の流量が増えたときに開放し、新川に落とすのだと思う。

西(左岸)から。両脇に通路がある。閉鎖されていると聞いていたが、行ってみたら開放されていたので渡ってみた。

東(右岸)には、ていねいな解説板が設置されている。見えづらいが、きちんとワーレントラスを組み、床版にあたる部分がプレートガーダーになっている。水路部分の部材の継ぎ目は、スポンジ状のものがパッキンのように挟まっていて、水は漏れない。

銘板は、ふたつのトラスともに外側についている。
  • 昭和29年(1954)
  • 農林省建造
  • 西川水路橋
  • 桁製作株式会社播磨造船所
  • 下部工事鹿島建設株式会社
下弦と床版たる部分のガーダー。ガーダーのリブは下部まで回り込んでいる。この橋は、残念ながら、スペースの都合場、裏側から撮影することができない。


さて、新川の工事のときのこと。
現地看板の一部だが、右側のように、足踏み水車で水を汲み上げていた。今回、偶然にも左岸で「新川まるごと博物館」と題して足踏み水車の体験等をしていた。

もちろん乗ってみたのだが、あまりに軽く回る。軽く踏み込みだけで、大量の水…洗面器数杯分くらいの水が組み上げられる。解説図のように、ルームランナーのごとく足踏みすることなどできない。

水路橋は1955年の共用開始だが、それ以前は煉瓦製の9連の「暗閘」を有していた(サイト「水土の礎」に当時の写真がある)。この「暗閘」なる言葉はどうやらここだけで使われているようだ。その暗閘の扁額も展示されていた。とはいえ「暗」だけが実物、他の三つはレプリカである。この「暗」、近隣の家で踏み石のように使われていたとのこと。

暗門の九つのアーチそれぞれに掲げられた扁額。「第九号」とある。これも似たような使われ方をされていたそうだ。「第一号」も展示されていた。









水内橋を渡り、県道166号を西へ走る。影谷という谷を詰めると、峠の手前に「奥」という集落がある。そこで目にしたのが、この上路トラスだ。このあたりの県道はとても細くなっていて、この橋は私道のようにも見える。

普通の上路トラスは下弦が兄弟と接しているが、この橋は上弦が橋台と接している。なので「上路」とだけ呼ばずに「逆」と呼んでみることにした。この場合でも部材が受け持つ圧縮と引張の位置関係は変わらないと思うが、なんともお手製のようなこの橋は、さて。

岡山電気軌道に乗っていて、車窓に見えてうわ!となった橋。なんともいえないミニチュア感と、見るからに古そうな……少なくとも昭和戦前期よりは古そうな橋。いや、写真左に見える、路面電車が走る「京橋」もまた非常に特徴があるんだけれど、それよりも、まずはこちらの水管橋だ。跨いでいるのは旭川である。

歴史的鋼橋集覧によれば、橋長130.7m、5径間。上の写真でわかるように、中央部が少し反っている。そして西側の端部、写真でいえば右だが、そこはポニーワーレンであり、しかも水平方向に曲がっている。

まずはそのポニーワーレンから。こちらの支間は13.6m。大きな(ミニチュアサイズだけれど)トラス橋に、そのまま50%縮小をかけたような小さなトラス橋が連なる様は冗談のようだ。

橋台は四角(実は「五」角)が鉄板で補強されている。

真正面に家があるが、その土台からして水管橋が架けられた当初からあったのかどうかはわからない。

接続部。大きなほうのトラス橋の橋門構が、これまた非常に素人作業のように感じてしまうのだが、それはL字型のアングルがあまりにも取って付けたように貼り付けられているからに違いない。アングルは上面や下面のブレースにも無造作に使われている。

ということは、この橋が架けられた明治38年当時は、L字型のアングルが生み出す「乱れ」に対しての意識が働いていなかったということでもあろう。

大型のほう同士。支承を見ると、可動式ではないようだ。両端とも固定で大丈夫なのだろうか。支間は30mを超す。

東側はそのまま突っ込んで、橋台の中、おそらく鉛直方向に水管が入っていく。

橋台は橋脚のように隅石の意匠を施されている。向かって左は道路橋の京橋の橋台、切石が整然と積まれている。向かって右の石垣はまた別の時代の布積みだ。

東側を下から見る。ブレースはジグザグに張られている。

橋脚は、上流側を三角形にした五角形をしている。最上部の写真でかろうじてわかるのだが、迂闊にも「わかるように」撮っていない。「京橋水管橋」という銘板も撮っていない。もう一度行かねばならぬか。


右の、鋼管橋脚の京橋につづく。


クルマで走っていて目にとまった橋だ。一瞬、ボーストリングトラスかと思い、次に人道橋かと思ったが、車道だった。いまは益田市になった、旧匹見町小広瀬にある橋。親柱も見える。

国道488号側。床版が反っている。親柱、左は「匹見川」、右は「小広瀬橋」。この橋を渡った向こう(南)には、小広瀬という集落があるようだ。広域地名は広瀬である。

重量制限の標識はなかったと思うが、1.5車線もない。制限は2tくらいだろうか。

トラスは上の写真でわかるとおり、H形鋼を曲げている。格点は溶接、一部がボルト留め。鉄工所でだいたいをくみ上げ、現地で接合する部分がボルト留めなのだろう。

対岸。左の親柱は「昭和四十八年三月竣工」、右は「こひろせはし」。こちら側のほうがいささか苔むしているのは、国道側の親柱の位置が乾いた場所であるのに対し、こちらは湿っている(気がする)場所だからか。

見ての通り、中路桁だ。横桁が格点よりも幾分上にある。

桁裏を見るとよくわかる。見慣れたトラス橋と違って、床版がずいぶんと上にある。橋脚が細い(ように見える)のもよくわかる。

あまり類似の形状を見ない気がする。小規模の橋はおもしろい。







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